あとがきに代えて


自分で自分の作品について書くのは恥ずかしいので今まであまりしなかったのですが、
この裏DXシリーズはいろいろ書いていたらいつの間にか一つの話としてまとまっていた
というのが作者本人としても非常に面白かったので、それぞれの話を書いていたときは
どんなつもりだったかここに書き残しておくことにしました。

1. 東の空に満ちる月 第一話 闇の邂逅 

これは元々長編の一部ではなく、短編として独立したSSでした(初期バージョンは
こちら)。新しく始まったフレッシュがなんだか面白そうで、イースは満に似た感じで、
オールスター映画なんて夢のような映画が公開されることもあって非常に
わくわくしていた時期でした。

今でこそシリーズ間コラボのSSをたくさん書いていますが当時はまともにコラボを
書いたことはなく、他のシリーズを混ぜて大丈夫かどうか、はらはらしながらUPした記憶があります。

どうせ満・薫とイースを出すなら他の元敵キャラも全部出そう! ということで
初期バージョンではキリヤもドーナツを買いに来ていました。
ただ、長編「東の空に〜」では「ほのかはキリヤのことをずっと待っている」
ということにしたかったので、ドーナツを買っている場合ではなかろうということで
長編ではキリヤが消えて代わりにひかると亮太がドーナツを買いに来ています。

2. 東の空に満ちる月 第三話 満とせつなとメロンパン

第二話を飛ばして第三話ですが、これも元は独立したSSでした(初期バージョンはこちら)。
イースと満のキャラクターが良く似ているので、表面上にこやかな会話をしながら内心では
お互い全然油断していないというような場面が書けて嬉しかった作品です。
できたものはシリアスなお話ですが、もともとはギャグSSを予定していて
薫vsイースも書くつもりでした。

構想段階ではイースが夕凪町に来て満のメロンパンを奪い、みのりにいろいろ親切なことをして
「みのりせつなお姉さん大好き〜」とか言わせて薫に向かってにやっと笑い、
最終的に満と薫の二人に殴られて逃げ帰るというような話を考えていました。
「ジュースの海だ!」のノリで満と薫を不幸にさせるようなSSの予定だったのですが、
書いているうちにどんどんシリアスになっていったのでそのままシリアスにしました。
その結果、ギャグ臭の強い形で考えていた薫vsイースのエピソードはなくなりました。

3. 東の空に満ちる月 第二話 裏・プリキュアオールスターズ

戻って第二話、これも元は独立したSSでした(初期バージョンはこちら)。
映画館でオールスターDXを見ていた時、妖精たちの会議場からルルンが
一人だけで逃げ出してのぞみたちと合流した場面で、「あ、これで妖精がいなくても
変身できる5組が変身→妖精たちを助け出す→MH組、S☆S組の変身っていう流れに
なるんだ」と思ったのがこの話のきっかけです。
ルルン以外のみんなはフュージョンに捕まっちゃったんだなあ、と思って観ていたら
その後のシーンで妖精全員無傷で出てきて驚きました。

修羅場をくぐっているだけに逃走能力が高いということだと思うのですが、
妖精たちが逃げるのを手伝ったのが満と薫だったら面白いかなということで
こういうSSを書きました。咲と舞がナッツハウスに二人だけで行っているのも
気になったので「満と薫はフィーリア王女に呼ばれたから」と理由づけしています。

4. 東の空に満ちる月 第四話〜第六話

第一話・第三話に相当するSSを書いてしばらくは満とせつなの関係を取り上げたSSは
書いていません。別の長編作品を書いたりしている間にアニメ本編でのせつな周りが
動き出して来たように見えたので様子見をしていました。

満とせつなの話を長編化しようと思ったのは、プリキュアの同人イベント
「レインボー・フレーバー」がきっかけです。一度はこういったイベントで本を
出してみたいと思っていたので(委託参加という形でしたが)、どういう本を
出すかと考えた時に満とせつなの絡みにしようと思いました。

実際にはDX映画でも全く出会っていない二人を絡ませることになるため、
二人の出会いから書かなければいけないということになります。
満・薫とせつなの出会い、その後のバトルは一度短編で書いていますからそれを
ほとんどそのままの形で長編に入れようということになりました。

プリキュアシリーズの同人イベントなのでMHのファンの人や5GoGoのファンの人も
手に取るかもしれない → それぞれのシリーズのキャラクターの見せ場も作りたい
ということでほのかを絡ませることにして、5GoGo組は出番が少ないのですが
シロップに代表で頑張ってもらうことにして、
そのためには満たちとプリキュアオールスターズも出会わせておく必要があるので
裏・プリキュアオールスターズDXも長編に入れて……という風に固まっていきました。

お話のテーマは「自分の過去と対峙する満」と「自分の現在〜過去と対峙するせつな」
でした。
ゴーヤーンも倒して一息ついて、落ち着いて自分のことを考えられるようになった満と、
現役で自分の出身組織とバトル中で何かとゆとりのないせつなが向き合ったら
こんな風に自分の過去(せつなの場合は現在も)を考えるんじゃないかなと
思ってSSにまとめました。


5.裏・プリキュアオールスターズDX2 満・薫編

このSSはDX2で満と薫に台詞があって、開催したプリキュアSS祭りも思ったよりうまく
いっていて絶好調ナリ、という気分の時に書いた作品です。

咲・舞と満・薫・みのりが別行動していたことにも理由をつけて、
咲と舞がどうやってフラッピ達と合流できたか分からなかったので
そこに満が絡むことにして……とやっているうちに自然にお話になっていきました。
満や薫と同じように一般客に混ざってブンビーやウエスター、サウラーがいたのが
目についたので彼らもちょこちょこ動かしてみました。
確かこの時はまだ、ブンビーカンパニーにダークドリームが勤めるとは
決まっていなかったような気がします。


6. 裏DX2〜キリヤ編

「東の空に満ちる月」を書いた時点で、MH後のキリヤについては
どこかで書きたいなと思っていました。しかしキリヤが何をしていることに
すればいいのかよく分からない状態が続いていました。
この作品を書いた時も、キリヤが何をしているかというのはまだ決定していませんでした。
「ちゃんと生活して〜」というようなことをキリヤに言わせていますが、
イメージとしては農作業を手伝ったおばあさんのとこで暮らしているといったことを
考えていました。が、後々どうなってもいいようにぼかして書いています。

キリヤで気になっていたのがほのかとの関係の他にポイズニーとの姉弟関係だったので、
この話ではそれを取り上げることにしました。DX2の設定だとポイズニーが出てきても
それほどおかしくはないので。それにしても、ダークファイブの中でなぜこの二人だけ
血のつながりがある(?)んでしょう。

7. 裏DX2〜せつな編

せつな編ですが、これはもともとSS祭りの最終日にUPするつもりでした。
実際には間に合わなかったんですが、やけにお別れのシーンがでてくるのはそのためです。
せつなはフレッシュ最終回でラビリンスに帰っていったはずなので、
DX2前後ではこちらの世界に来たり、またラビリンスに戻っていったりという
過程があったはずだということで書いたSSです。
精いっぱい頑張る人なだけに中々こちらに帰ってはこないはず、ということで
こういうSSにしました。

8. ラビリンスの仕事

これはキリヤ、満・薫、ブンビー、西・南・東の全員が出てくるSSというリクエストが
あって書いたSSです。この全員が顔を会わせるためにはフェアリーパークしか
ないだろうということで舞台をそこにしました。
キリヤは設定が固まっていないのでちょろっとしか顔を出しません。
ラビリンスのメビウス支配がどのくらい続いたかは分からないのですが、
メビウス以前を知る人がいないとなると建て直しは相当大変だろうなと思って
こんな話にしました。
この話を書いた時点ではラビリンスのはずれの雪山みたいなところに
メビウス以前を知る人たちが冷凍冬眠で眠っているとかそんなことを
考えていたのですが、メビウスはそういうのもきっちり管理していそうだということで
このアイディアは没になりました。


9. 鏡の中の闇の水

この長編も、第一話と第二話は元々独立した短編でした。
第一話はダークドリームのSSをというリクエストがあったので書いたものです。
ダークドリームも気になっていたキャラクターだったのですが、
何となくSSを書けずにいました。どうやって復活させればいいんだろうと
思っていたからですが、とりあえず丑三つ時に合わせ鏡をすると
もう一人の自分が出てくるとこまちが言っているので
それを使って、という感じでした。

ただこの時、他の四人については何も考えていなかったので
どうやって全員復活させるかさらに悩むことになりました。
プリキュア5の全員が偶然、夜中の二時に合わせ鏡をするというのはちょっと
考えにくかったので……。

フェアリーパークで復活させればいいというのは、裏DX2のキリヤ編で
ポイズニーを登場させたときに気が付きました。

フェアリーパークでの復活話を書き始めた段階である程度は長編についての
構想も固まっていました。ダークアクアを主役にしようとか、薫と絡ませようとか。
ちなみにこの長編はもともとは五話構成の予定で、手元にある5GoGoの
ボーカルベストに収録されているプリキュア5メンバーそれぞれの持ち歌の
タイトルを各章につけて、その章の中で歌にちなんだ文章をどこかに入れようと
いうことを考えていました。が。「ツインテールの魔法」の歌詞を何度聞いても
使いどころが分からずこのアイディアは没にしました。

そのアイディアを使わないことにしてからも、作品全体のタイトルを
「そして、世界は拡がっていく」にしようと思っていたのですが
かれんが主役ではない話に彼女の歌のタイトルを使うのは彼女のファンから見たら
あまり良くはないだろうな……ということで、UPする直前になって変更しました。

ただこの話のテーマは「空の青も 海の青も 同じ色ではないはず」
「あなた色の 未来がある そして、希望を生きて行こうよ」ということで
タイトルが変わってもそれは変わりません。


10. 裏DX3 プリキュアがいない日

DX3は早い段階で映画館では見られないだろうということが分かっていました。
ということで小説版を買い、後に発売されたアニメコミック版を買い、
最後にDVDを見るという順番で鑑賞しました。

当時、1月頃からTVでもDX3の予告がいろいろ流れていたので裏DX3のアイディアだけは
色々考えていまして、「シャドウが出るらしいからダークプリキュア5をシャドウに
向き合わせて自分たちの未来をちゃんと選ばせよう」とか(シャドウがあまりにも
ギャグキャラ化していたので没)、「プリキュアに合わせて元敵たちも3つのチームに
分けて敵と戦わせよう」とかアイディアはありました。
ちなみに3チームに分ける場合、それぞれに縁が深かったプリキュアに合わせて

ピンクチーム:満、ダークドリーム
ブルーチーム:キリヤ、薫、ダークミント、ダークアクア、サウラー
イエローチーム:ダークルージュ、ダークレモネード、ウエスター

となる予定でしたが、人数が多いブルーチームにほとんど会話がなさそうだったので
これも没でした。ただ、満とダークドリームはいいコンビになりそうだったので
この二人はそのまま組ませています。

「東の空〜」や「鏡の中〜」が割と過去にこだわった話(満やせつなは自分が過去
にしてきたことや関わった人たちについて、ダークアクアは自分が過去を持たないことについて)
だったこともあって、この話はひたすら前に向かっていく話にしようと思って組み立てました。

ダークルージュ〜ダークアクアは最初は他のメンバーと同様に普通に戦わせようかと思ったのですが、
彼女たちの今までの話の流れから行くと鏡の国のクリスタルに存在を
みとめられるようなステップが必要になるのではないかということで
今回は一旦消滅してから復活してもらいました。

ただ消滅するだけだと影が薄いのでダークフォールの面々にクリスタルを
取られることにしたのですが、これはプリキュア5放映時から思っていた
(ファンサイト等でも言われていた)「プリキュア5とダークフォール幹部は
属性が被る」ということから思いついています。

ダークフォールの幹部たちが姿は彼らのまま、体のどこかにゴーちゃんマークのように
クリスタルをつけて登場するとか、ダークプリキュア5の意識はあるのに
身体の方だけ完全に操られてしまうとかいろいろ考えたんですが、
ダークプリキュア5の姿ぐらいは出しておきたいし、
意識があって身体を操られる状態だと、モエルンバに操られて踊る羽目になる
ダークルージュが気の毒すぎるし、ということで現在の形になりました。

キントレスキーinダークレモネードには歌を使って超音波攻撃させてしまおうかとも
思ったのですが、どんな状況であろうとキントレスキーは筋肉勝負できそうだということで
このアイディアは没でした。


おもちゃの国のおもちゃ達が過去のラビリンスを知っているとか、キリヤは
光のエネルギーを調節している場所にいるとか、そういう設定は
この話をつくっている段階ででてきたものだったと思います。
せつなをどうするか悩んだのですが、プリキュアとして映画本編で戦っているので
裏チームの一員として戦うのではなく、普段は別の世界にいる人として
キリヤのフォローに当たってもらうことにしました。

この話の中で一番書きたかったのは、プリキュアたちが満・薫たちを
ミラクルライトで応援する場面です。元々DX映画本編でのミラクルライトのシーンは
プリキュアたちが変身〜バトルするシーンと同じ意味合いがあると思っているんですが
(応援側にいる人たちは戦うことができないので
 自分にできることをする→ミラクルライトを振る、ということで
 事態の解決のために頑張っているのはプリキュアたちと同じ)、
今回の設定ではプリキュアたちが戦えないので応援側になりました。

プリキュアがミラクルライトを振るシーンでそれぞれの変身シーンと
似たような動きをしているのは、ミラクルライトの応援といつもの変身は
同じだから、という意味をこめています。
結果的にフレッシュ組の動作がものすごく不自然なのですが
(ミラクルライト振るときに普通両手広げませんね)、気にしない方向で……。
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